2012年01月30日

就業規則は見せられません!?

みなさん、自分の会社の就業規則は見たことありますか?

ないという会社もあるかもしれませんが、ないことが違法とは言い切れません。

常時10人以上の労働者を使用する場合には就業規則の作成義務がありますが、10人未満の場合は作成しなくても違法ではありません。

さて、この就業規則ですが、職場の見やすい場所に掲示したり、備え付けたり、交付したりして周知させなければならないと法律で決まっています。

ところがところがexclamationこんな会社がありました。

ある従業員が「就業規則を見たい」と上司に言ったところ、なんと、
「就業規則はあるけど見せられない」

意味が分かりません。

あるなら見せろって(-"-)

見せてくれないので仕方なく労働基準監督署へ行き、監督署から会社へ指導してもらい解決しました。

特におかしな就業規則でもなく何も問題がないのに見せてくれなかったのは謎です。
posted by 労働者を守る会 at 07:00| 就業規則

2012年01月26日

アルバイトやパートの有給休暇

前回、パートさんも有給休暇がありますよ、計算式によって日数が決まりますよ、というお話をしましたので、その計算式を今日はお伝えしたいと思います。

まず、通常の労働者(正社員などフルタイムの人)の有給休暇の日数を知らなければなりません。

日数は、勤続勤務年数によって変わります。
6ヶ月→10日
1年6ヶ月→11日
2年6ヶ月→12日
3年6ヶ月→14日
4年6ヶ月→16日
5年6ヶ月→18日
6年6ヶ月以上→20日

フルタイム勤務ではない人(アルバイトやパートの人)で、以下の条件に当てはまる人は、次の計算式を使います。

○週の所定労働時間が30時間未満
○週の所定労働日数が4日以下or週の所定労働日数が決められていない場合は年間の所定労働日数が216日以下。

ちょっとややこしいですね・・・

この条件にあてはまる場合は、

通常の労働者の有給休暇日数 × 週の所定労働日数 / 5.2

この式にあてはめてみましょう。


例 週2日勤務のパートで、勤続2年6ヶ月

12日 × 2/5.2 = 4.61・・・

小数点以下は切り捨てることになっているので、「4日」ということになります。


アルバイトやパートで、有給休暇がないと思っていた方、ちょっと面倒な式ですが、自分の有給休暇の日数を計算してみましょうexclamation


NPO法人労働者を守る会ホームページ

労働者を守る会

posted by 労働者を守る会 at 08:00| 有給休暇

2012年01月25日

うちの会社は有給休暇はありません!?

「うちの会社は有給休暇はないんだよ!」
言われたことのある方、いらっしゃいますか?

実は私、以前勤めていた会社で、入社初日にお局さんから言われたのでありますがく〜(落胆した顔)

有給休暇がないってexclamation&question

有給休暇があるとかないとか、会社が決められるものではありません。
これは、法律で決まっていることなのです。

ですから、求人広告に「有給休暇あり」と書いている企業を見ると、ちょっとおかしいんじゃないかなあと思います。
良かれと思って書いたのが、逆効果ふらふら

この有給休暇、もちろん、年齢や性別によって日数が違うということもありません。
雇用形態によって、有給休暇がないということもありません。
パートやアルバイトでも、一定条件を満たしたら発生するのです。
例えば、週1日出勤のパートさんでも、6ヶ月継続勤務すると、有給休暇が1日発生する計算になります(計算式があります)。

この計算式はまた次回。


「うちの会社は有給休暇はないんだよ!」
こう言われたらどうすればいいか?

まず、就業規則を確認してみてください(こういう会社は就業規則がなかったり見れなかったりするところもあるようですが・・・)

それでも「ないんだよ!」と言われたら、労働基準監督署に相談もしくは情報提供に行きましょう。


NPO法人労働者を守る会ホームページ

労働者を守る会

posted by 労働者を守る会 at 10:00| 有給休暇

2012年01月24日

違法である事前面接を堂々と実施する方法

派遣に登録し、仕事を紹介してもらったら、
「お仕事開始の前に職場見学をしていただきます」
と言われた人は多いと思います。

仕事開始前に、派遣先と面接をすることは法律で禁止されています。

ですから、派遣会社は「面接」と言わず「職場見学」とか「打ち合わせ」「詳細確認」などと言って、実際には面接のようなことを行っています。

労働局の人の話によると、この事前面接、行っている派遣会社は全体の約90%くらいあるだろうとのこと。


この「職場見学」という名の事前面接に行って、そのあとに、
「結果は、今回のお仕事はダメでした」とか「キャンセルになりました」と言われた方もいらっしゃるでしょう。

exclamation&questionただの職場見学と言っていたのに、やっぱり面接だったんじゃんむかっ(怒り)
そう思われたでしょう。

90%もの派遣会社が事前面接をやっていて、なぜこの違法が取り締まれないの?

みなさん不思議だと思うでしょう。
そのカラクリをご説明します。

まず、職場見学という名で、派遣スタッフの同意を得てから行っているので、この時点では違法とは言い切れません。
(本人の希望で職場見学をすることは可能なのです。)
「いや、強制でしたが」という声も聞こえそうですが、よく思い出してみると、派遣会社も「必須です」とは言っていないはず。
「職場見学のご希望のお日にちですが・・・」
「では、○月○日で」
自然な会話の流れですが、この時点で同意とか本人の希望だとみなされるのでしょう。


ではでは、職場見学に行った後に「ダメでした」の連絡が来るのは、これを事前面接と言わずに何というexclamation&question

ここからがテクニックexclamation

それは、派遣先は、いくつもの派遣会社(派遣元)を呼んで、何人もと面接をしているのです。
面接をするのは、一つの派遣会社(派遣元)につき一人の派遣社員です。←ここがポイントexclamation×2

そして、気に入った人を選ぶわけですが、面接の結果ダメだった人をどう断るかが問題になってきます。
「ほかの方に決まりました」
と言ってしまっては、バッチリ「実は事前面接でした〜」ということになっていまします。

ここで重要になるのがさきほどのポイントひらめき

「人を選んだ」のではなく「派遣会社(派遣元)を選んだ」と言うのです。
一つの派遣会社から一人しか面接していないので、この断り方ができます。

選ばれなかった人には「会社間の契約が破たんになりました」という説明をします。


どうです?これなら違法とは言い切れないでしょう。

こんな裏ワザを使って、世の中の90%もの派遣会社が法の目を潜り抜けているのです。

あれ?でもこれじゃあ派遣会社は契約がなくなってしまうデメリットだけで、何もメリットはないよね・・・

そうです、このメリットは、派遣先にあるのです。

派遣先が何社とも面接しているのは、派遣会社も知らない場合があります。

事前面接は、派遣元である派遣会社ばかりが悪く言われることが多いのですが、
悪知恵を使っているのは派遣先かもしれません。


NPO法人労働者を守る会ホームページ

労働者を守る会

posted by 労働者を守る会 at 07:00| 派遣

2012年01月23日

目安箱は落とし穴!?

従業員からのアイデアや意見を受け付ける部署があったり、専門の担当者がいたり、社内ネットワークに自由に投稿できたり、そんなシステムがある会社があります。
とても良いことだと思います。

しかし、今日お伝えしたいのは、それが落とし穴になっていたある会社のこと。

その会社は、何でもアイデアや意見が自由にできるシステムとして、「目安箱(仮名)」を社内ネットワークの中に作ることになりました。

『何でも気になることやアイデアがあったら自由にどんどん書き込んでください』ペン

数日後、誰でも自由に閲覧できるその書き込みを開いてみた社員のAさんはビックリexclamation

アイデアや意見を書き込んだ従業員に対して、上層部からの猛烈な批判の書き込みががく〜(落胆した顔)

恐らく、アイデアや意見を書き込んだ従業員は、その後干されてしまっただろうとAさんは言います。もうやだ〜(悲しい顔)

それ以来、この会社では「目安箱」という名の落とし穴として誰も書き込みをしなくなったそうな。
いや、たまに落ちてしまう入社間もない従業員がいるらしいもうやだ〜(悲しい顔)

本当に陥れようとして作られたものだったら、とても恐ろしい会社です。


NPO法人労働者を守る会ホームページ

労働者を守る会

posted by 労働者を守る会 at 07:00| 職場の変なルール